顎関節症 顎関節症とは、顎関節(口を開いたり閉じたりする際に、両耳の前の部分で動く部分)や、顎を動かしている咀嚼筋の痛み・口を開けた時に異音が鳴る・口が開けにくい又は顎運動異常などの症状を総合した病名です。 原因は多岐にわたるとされ、頬杖や歯ぎしり・うつぶせ寝・片側だけで物を噛む癖などの日常的な要因から、元々顎関節が弱いなどの構造的要因まで様々な要因が挙げられます。 最近ではパソコンやスマートフォンの長時間の使用による姿勢の悪化も要因の一つとして考えられています。 このような症状はありませんか? 口を大きく開くことが出来ない 口をまっすぐに開けることが出来ない(ズレが生じる) 口を開け閉めする時に痛みがある 硬いものを食べる際に、顎や顔が痛む このような症状をお持ちの方は、顎関節症の可能性が考えられますのでお早めの受診をおすすめします。 顎関節症の治療の流れ STEP1 問診・検査、レントゲン撮影、診断 症状の始まった時期や日常生活においての癖・普段の生活の様子などを丁寧にお聞きした後、実際に顎や顔・咬み合せなどを拝見します。 その後、顎の動きや咀嚼筋の痛みなどの検査を行い、必要に応じてレントゲン検査を行います。 STEP2 治療開始 問診や検査などの結果から、最適な治療法をご案内いたします。 普段、無意識に片側だけで物を噛んでいる方や、頬杖などが癖付いている方など、日常生活の中で症状の改善を見込める場合には生活指導を行います。 普段のちょっとした心がけで、症状の緩和が期待できます。 その他、物理療法と運動療法で改善を目指す理学療法や、痛みの強い方には消炎鎮痛剤を用いての薬物療法などを行う場合があります。 STEP3 定期的なチェック 顎関節症には様々な要因が関係しているとされていますが、日常的な要因であれば普段の生活の中でも改善することが出来ます。 症状が緩和した後も、姿勢や噛み方・口の開け方など簡単なことでご自身の状態を把握することが出来ます。 少しでも痛みや変化を感じた場合は、すぐにご相談ください。 顎関節症を予防するために 生活習慣を見直しましょう 顎関節症の要因の中でも、日常的な要因は多く存在します。 普段の姿勢や、食べ物を噛む際に両側均等に噛む・頬杖や歯ぎしりの改善など、まずはご自分の生活習慣を見直すことが大切です。 また、パソコンやスマートフォンの長時間使用による姿勢の悪化も要因の一つです。 日ごろから良い姿勢を保ち、正しい姿勢で生活することが顎関節症の症状改善に繋がるとされています。 ストレスを溜めずに、リラックスして過ごしましょう 一見、無関係に思えますが実は顎関節症とストレスは密接な関係にあります。 ストレスを溜めることで、無意識のうちに歯を食いしばったり両頬の内側を噛む癖が付くことがあります。 それらが顎関節症の一因ともされています。 まずは普段の生活から、リラックスすることが大切です。 また、硬いものを日常的に食べることも顎関節に良いとされています。 特に幼少期から硬いものをよく噛んで食べることで顎が鍛えられ、発育を促すことで顎関節症の予防にもなるとされています。 日ごろからのメインテナンスで、早期発見に努めましょう 普段の癖や生活習慣は、意識しないとなかなか改善できないものです。 指摘されてはじめて気が付く場合も多々あります。 顎関節症は、命に関わることや、日常生活で著しい障害が出るような恐ろしい病気ではありません。 適切な診察や検査を受け、標準的な治療や自己管理(セルフケア)により、快方に向かうことが知られています。 まずは、日常的にご自身の状態を把握しておくこと、そして定期的な受診による早期発見がなによりも大切です。